葉物・枝物ガイド
フラワーデザインで使う葉物12種と枝物19種。それぞれの日持ち、旬、ペットへの安全性、扱い方に加え、花木の割り方・促成・届け方をまとめました。
ポイント
- 葉物はデザインを引き立ててメカニクスを隠し、枝物は線と高さを作ります。
- 木質の切り口は水揚げの前に割ります。そのままでは水をよく吸いません。
- 38種のうち25種は10日以上もちます。
葉物
| 花材 | 日持ち | 旬 | ペットへの安全性 | 扱い方 |
|---|---|---|---|---|
| ユーカリ | 10〜14日 | 通年 | 軽い毒性 | 下葉を取り除きます。樹脂がべたつくので、使用後はハサミをアルコールで拭きます。香りと色を保ったままきれいにドライになります。 |
| モンステラ | 10〜14日 | 通年 | 軽い毒性 | 葉をきれいに拭きます。1枚で数週間水に生けておけます。汁は皮膚を刺激することがあります。 |
| アスパラガス(セタセウス) | 10〜14日 | 通年 | 軽い毒性 | 古くなったり乾いたりすると細かい葉が落ちます。霧吹きをし、熱を避けます。茎の小さなトゲに注意します。 |
| アレカヤシ | 14〜21日 | 通年 | — | 葉はハサミで好きな形に切りそろえられます。乾燥した空気で葉先が茶色くなります。ドライや漂白したヤシもよく使われます。 |
| アイビー | 10〜14日 | 通年 | 軽い毒性 | つる全体を30分ほど水に沈めて水揚げします。水から出してもよくもつので、ワイヤリングや垂らすデザインに向きます。 |
| ヤツデ | 10〜14日 | 通年 | — | 大きくつやのある葉で、花束の襟やメカニクスを隠すのに使います。使う前にきれいに拭きます。 |
| ダスティーミラー(シロタエギク) | 10〜14日 | 通年 | — | しおれやすい葉物です。切り口を湯に浸けるか焼き、一晩水を吸わせてから使います。フェルト状の葉は濡らさないようにします。 |
| レモンリーフ | 14〜21日 | 通年 | — | 丈夫で長もちします。葉を拭くときれいなつやが出ます。 |
| レザーファン | 10〜14日 | 通年 | — | フォームを使うアレンジの定番のベースグリーンです。暑く乾いた部屋では葉がパリパリになるので霧吹きをします。 |
| ハラン | 14〜21日 | 通年 | — | 葉の細工の定番です。折る、輪にする、巻く、裂くことができ、数週間もちます。 |
| ピットスポラム | 10〜14日 | 通年 | — | 茎は木質です。下葉を取り、切り戻します。斑入りの品種は暗めのデザインを明るくします。 |
| ギンバイカ(マートル) | 10〜14日 | 通年 | — | 香りがあり、木質で長もちします。切り口を割り、下葉を取ります。 |
枝物
| 花材 | 日持ち | 旬 | 香り | ペットへの安全性 | 扱い方 |
|---|---|---|---|---|---|
| ウメ | 7〜10日 | 冬 | ほのか | — | 固いつぼみで切り、木質の切り口を割るか叩きます。暖かい室内なら数日で開花します。つぼみが乾かないよう霧吹きをします。 |
| サクラ | 5〜7日 | 春 | ほのか | — | つぼみの状態で届けます。開くと数日で散ります。切り口を割って深水に立てます。 |
| モモ | 5〜10日 | 春 | ほのか | — | 旧正月向けにつぼみで販売されます。切り口を割り、涼しい場所で開花を遅らせるか、暖かい場所で早めます。 |
| カイドウ | 5〜7日 | 春 | ほのか | — | つぼみで切り、切り口を割ります。暖かい部屋で開花し、1週間ほど楽しめます。 |
| タケ | 14〜30日 | 通年 | なし | — | 稈は数週間もちますが、切った葉は中空の稈に水を入れない限り1〜2日で丸まります。こまめに霧吹きを。店で売られる「ラッキーバンブー」はドラセナで、本物の竹ではありません。 |
| マツ | 14〜30日 | 通年 | ほのか | — | わずかな水で数週間もちます。松ヤニが刃に付くのでアルコールで落とします。中国でも日本でも正月に欠かせません。 |
| モミジ | 7〜14日 | 秋 | なし | — | 切り口を割って深水で水揚げし、葉に霧吹きをします。乾燥した暖房の部屋では葉がすぐにチリチリになります。 |
| モクレン | 3〜5日 | 春 | ほのか | — | 毛に覆われたつぼみの段階で切り、切り口を割ります。花びらは触れると茶色く傷むので、一度位置を決めたら動かしません。 |
| フジ | 2〜4日 | 春 | 強い | 軽い毒性 | 水揚げが難しいことで知られます。いけばなでは切り口を酒(アルコール)に浸けるか焼きます。それでも当日中に使います。 |
| レンギョウ | 7〜10日 | 春 | なし | — | 最も促成しやすい枝物です。晩冬につぼみで切り、暖かい部屋に入れると1〜2週間で咲きます。 |
| ヤナギ | 10〜14日 | 春 | なし | — | 水に入れると発根して葉が出ます。形を保ちたいときは乾いたまま使います。雲竜柳は新鮮なうちなら曲げて形を作れます。 |
| ネコヤナギ | 14〜30日 | 冬、春 | なし | — | 水を与えず乾いたまま置けば、花穂は数か月もちます。水に入れると開花して花粉を出し、発根します。 |
| サンゴミズキ | 14〜30日 | 冬 | なし | — | 冬の赤い裸枝で、色と構造を加えます。水があってもなくても数週間もち、新鮮なうちは曲げて形を作れます。 |
| ツツジ | 5〜7日 | 春 | なし | ⚠ 猫に猛毒 | 切り口を割って深水で水揚げします。花は傷みやすいので、つぼみが開ききる前に位置を決めます。 |
| ユキヤナギ | 5〜8日 | 春 | なし | — | しなやかに弧を描く枝で、いけばなや和のブライダルによく使われます。古くなると小さな花びらが降るように散るので、長く飾る花瓶よりイベント向きです。 |
| キンモクセイ | 3〜5日 | 秋 | 強い | — | 見た目より香りを楽しむ枝で、ひと枝で部屋中が香ります。小花は数日で落ちるので、霧吹きで遅らせます。 |
| ヒイラギ(ホーリー) | 14〜30日 | 冬 | なし | 軽い毒性 | 暖かい部屋では実が落ちます。涼しく保ち霧吹きを。実は食べると有毒で、葉にはトゲがあるので手袋をします。 |
| ライラック | 3〜5日 | 春 | 強い | — | 葉が先に水を取ってしまうので、ほとんどの葉を取り除きます。切り口を割り、深めのぬるま湯で一晩水揚げします。 |
| ビバーナム・スノーボール | 5〜7日 | 春 | なし | — | 葉を取り、切り口を割ります。花房はライムグリーンから白へ変わります。しおれた花房は冷たい水に沈めると戻ります。 |
質感のアクセント
| 花材 | 日持ち | 旬 | 扱い方 |
|---|---|---|---|
| ウィンターベリー(ウメモドキの仲間) | 14〜30日 | 秋、冬 | 実をびっしり付けた葉のない枝で出回ります。切り戻して浅水に生けるか、水なしでそのまま飾っても、実は数週間もちます。暖かいと実がしわになって落ちるので涼しく保ちます。ぶつけると実が落ちるためやさしく扱い、実は食べられないことをお客様に伝えます。 |
| ハスの実(蓮台) | 14〜30日 | 夏、秋 | 新鮮な緑の実は数日で茶色くなります。ほとんどはドライで使われ、そうすれば何年ももちます。 |
| コットンフラワー(綿花) | 14〜30日 | 秋 | ドライ素材です。濡れるとコットンボールがカビるので水には入れません。 |
| ムギ(麦の穂) | 14〜30日 | 夏 | ドライ素材です。乾いた状態を保ち、湿ったフォームには挿しません。 |
| リューカデンドロン | 14〜21日 | 通年 | 色づいているのは花びらではなく苞です。木質で手がかからず、数週間もち、そのままドライになります。 |
| バンクシア | 14〜21日 | 通年 | 木質の茎は剪定バサミで切ります。最初はよく水を吸い、その後は形を保ったまま花瓶の中で乾いていきます。 |
| ヒペリカム | 10〜14日 | 通年 | 花ではなく実を楽しみます。葉が先に黒ずむので取り除けば、実は長もちします。 |
枝物の扱い方
切り花の手入れと水揚げガイド · フラワーデザインの様式比較 · ドライフラワーに向く花
よくある質問
花屋がいちばんよく使う葉物は?
この図鑑で通年出回る定番:ユーカリ、モンステラ、アスパラガス(セタセウス)、アレカヤシ、アイビー、ヤツデ、ダスティーミラー(シロタエギク)、レモンリーフ、レザーファン、ハラン、ピットスポラム、ギンバイカ(マートル)。
室内で咲かせられる(促成できる)枝物は?
ウメ、サクラ、モモ、カイドウ、モクレン、フジなど。つぼみで切り、切り口を割って、暖かい場所に置きます。
アレンジメントに葉物は必要ですか?
たいていは必要です。葉物は花を引き立て、メカニクスを隠し、輪郭を作ります。Floreboard は、10本以上のデザインに葉物がないとき、追加を提案します。
ペットに有毒な葉物・枝物は?
当ナレッジベースで記録しているもの:ユーカリ、モンステラ、ウィンターベリー(ウメモドキの仲間)、フジ、ツツジ、アスパラガス(セタセウス)、アイビー、ヒイラギ(ホーリー)、ヒペリカム。